課題解決事例

配管洗浄にも環境規制の波が・・・
環境規制対策と作業性改善の両立を実現した洗浄剤とは

洗浄装置メーカーR社
開発部門

背景

自動車業界や空調業界において、空調配管などを洗浄する装置の製造、販売、メンテナンスを行うR社。
配管洗浄をおこなう際の作業工程について、得意先の洗浄サービス業者から、フロン排出抑制法の対策のため、洗浄剤の更新依頼等の相談を受けていた。

課題

環境規制対策と作業性改善の両立が課題となり、洗浄装置のリニューアルが難航・・・

配管洗浄は、従来からの洗浄方式であるワンパス洗浄と冷媒共洗い方式があり、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)、ハイドロフルオロカーボン(HFC)での配管洗浄方式が一般的でした。しかしHCFC新規調達は、2019年末の環境規制により、全面廃止となってしまいました。

客先で使用される冷媒の多様化により、配管洗浄剤選定もより煩雑に・・・

R社 開発部門のT氏は、次のように話します。

「HCFCの新規調達での全面廃止により洗浄剤が調達困難となっていくため、環境対応型洗浄剤へ更新するよう複数の相談を受けていました。しかし代替洗浄剤としては、現在はHFC共洗い洗浄方式が主流になっていますが、HFCは温室効果の高さを示す地球温暖化係数は二酸化炭素の数百倍であり、使用削減を求める声は年々高まっています。
次世代の環境対応型洗浄剤を検討する必要が急務でしたが、環境対策と作業性の向上を両立できる冷媒は見つかりませんでした」(T氏)

課題のポイント

  • ワンパス洗浄方式で使用していたHCFCは新規調達では全面廃止となり、市場での調達難となる懸念が高まっていた

  • 昨今のCO2排出削減の議論の高まりを受けて、配管洗浄においてもより環境負荷の低い洗浄方法をとるよう対策が求められていた

  • 施設等の配管洗浄作業は、施設や部屋が使われていない限られた時間内で作業を行うことが多いため、作業全体のスピードを上げていく対策が求められていた

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