課題解決事例

加湿したガスのコンタミがひどく、歩留まり率の悪化やライン停止の危険性が・・・
フッ素膜を使用した膜式加湿器の採用で、山積みの課題が一気に解決!

製造業B社
技術部

背景

製造工程内に純水を用いたバブリング方式の加湿プロセスがあるB社。このところ、加湿したガスのコンタミ(微細な異物・雑菌の混入)がひどく、製品の品質低下に伴う歩留まり率の悪化を引き起こしかねない状況にあることが判明。原因の究明と併せて生産性を向上させるための改善策を検討することにした。

課題

加湿ガスのコンタミ問題。原因究明を急ぐも、次から次へと課題が露呈して・・・

検証を担当した技術部は、コンタミの発生について原因が2点あることを突き止めました。技術部リーダーのT氏はこのときの状況を、次のように振り返ります。
「一つ目は、いつのまにか純水配管に腐食が発生したためでした。純水には金属配管を腐食させるという特性があることを見落としていました。二つ目は、純水中に雑菌が繁殖してしまっていたことです。純水の特性を把握できておらず、管理を怠ってしまいました」
すぐに対応策を検討。配管の樹脂化や殺菌の強化などの案が浮上しましたが、現状の設備では仕様条件が合わず、断念せざるを得ませんでした。

それだけではありません。現行のガス加湿器オペレーションにも問題があり、調湿ミスによる製品の品質低下を招いていたのです。要因としては、細かな温度・湿度のコントロールが難しいうえに応答性が悪いことや、経験則によるところが大きく、ノウハウが共有しづらい点も露呈しました。
「ガス加湿器メーカーにも相談しましたが、具体的な改善提案はありません。社内で検討して、別のミスト方式も試してみたのですが、大きな改善は見られませんでしたね」(T氏)

こうしている間も、現場では加湿したガスによるコンタミ発生の問題が継続して起こっており、T氏たち技術部には早急な対応が求められていました。

課題のポイント

  • 加湿したガスのコンタミ問題は、知見の少ない純水の取り扱いミスが原因と判明

  • 配管の樹脂化や殺菌の強化などを検討するも、仕様条件的に難しく対策を断念

  • ガス加湿器オペレーションにも問題があり、メーカーへの相談や、別方式のミスト式を試したが、大きな改善は見られない

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