課題解決事例

海外製膜式ドライヤーの破損トラブルが多く、納期も不安定。そのうえ顧客対応にも問題が・・・
日本製のフッ素膜式ドライヤーでさまざまなトラブルから解放!

分析装置メーカーA社
技術開発部

背景

ガス分析装置の製造を行うA社。サンプルガスの除湿を冷却式から膜式ドライヤー(膜式ガス除湿器)に切り替えた。膜式ドライヤーは水蒸気選択透過性があるためガス成分の損失が少なく、耐腐食性にも優れ、さらに電源不要という特徴がある。しかし、この膜式ドライヤーは海外製であり、品質や問い合わせ対応、納期などに不満を感じていた。

課題

高性能にしたはずだったのに、使いだしたら逆にトラブルが続出して・・・

現場からの不満の声について、技術開発部はその状況を詳細に確認することにしました。担当にあたった、班長のN氏は顧客のクレームの状況を次のように振り返ります。
「この海外製膜式ドライヤーは、サンプルガスを流して除湿を行う際に、チューブ内の膜が水分によって膨らみ、取り付け部が破損したり、膜が脱落するなど問題が多く発生していました。修理や交換のたびに作業が遅れ、他部署からもクレームが絶えず、多くの顧客からも早く何とかしてほしいと懇願されました」

問題は客先だけではなく、A社内にもありました。海外製のため、納品に時間がかかる場合があり、製造がスケジュール通りに行えず、分析装置の納品が遅れてしまう問題が発生していたのです。さらに、報告も全て英語のため、技術的な問い合わせの対応にも時間がかかっていました。翻訳の手間がかかり、お客様へのタイムリーな対応もできません。また、カスタム対応にもなかなか応じてくれないので、分析装置側の仕様を海外メーカーの部品に合わせる必要があり、お客様の要望に応えられないことも何度かありました。

サンプルガスの除湿方式を、従来の冷却方式から高性能な膜式ドライヤーに変えることで、コストや取り扱いの手間を減らそうとしたA社。品質や納期など、新たな課題が多数浮上することになってしまい、具体的な改善方法はなく、N氏はなす術もありませんでした。

課題のポイント

  • 海外製の膜式ドライヤーは不具合が多く、納期も不安定で製造スケジュールに支障がでる

  • サポート面においても、問い合わせの対応が英語のみで返答も遅い。カスタムにもなかなか応じてもらえない

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