課題解決事例

耐薬品性はずば抜けて強いが、加工がとても大変なので使いたくなかった・・・
新グレードになって、加工性や離型性などが大幅に向上したフッ素ゴムの実力とは

シール材メーカーB社
製造部

背景

B社では、1日に何度も洗浄、消毒が繰り返される機械用のシール材を、耐薬品性の強いAGC社のAFLAS® FEPMシリーズを使って製造していた。

課題

このスペックなら間違いなくAFLAS®なのだが、加工のしにくさや離型性が問題で・・・

得意先の機械メーカーから、耐薬品性はそのままに耐熱性、耐スチーム性をもっと上げた新しいシール材を作って欲しいと相談が入り加工を担当するエンジニアはその対応に追われていた。高い耐薬品性が求められるシール材にはAGC社のAFLAS®が最適なのだが、現在のシール材を初めて製造したときに、加工作業で大変苦労した印象が残っていたのだ。

その時の様子を、担当エンジニアのT氏は次のように語った。
「AFLAS®は他のゴム材料に比べてなかなか成形できず時間がかかりました。やっと成形できても今度はプレスの金型の型離れが悪く、くっ付いてしまったシール製品を金型から剥がすのにも時間がかかり、また幾つかは破損してしまったりしていました」

AFLAS®以外の検討も進めたが、代替できるゴム材料が見つからず・・・

こうした経験から、今回相談のあった耐熱、耐スチーム性の高い部品にはAFLAS®以外のゴムの使用も視野に、材料の検討に入ることにした。

しかし、情報収集を進めたが耐薬品に加え耐熱、耐スチーム性のあるゴム材料が見つからず、検討は暗礁に乗り上げてしまった。

課題のポイント

  • 耐薬品、耐熱、耐スチーム性のあるシール材を作りたいが、AFLAS®では他のゴム材料に比べて成形に時間がかかり、型離れも悪いことから、使用したくない

  • AFLAS®以外のゴムの情報収集にあたったが、条件を満たす材料を見つけだせなかった

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