課題解決事例

船舶の環境負荷低減のためORC発電導入を検討、しかし媒体供給に課題が・・・
カギを握るのは“GWPが1以下”の、環境対応型フッ素系冷媒だった

エンジニアリング会社P社
設備設計部

解決

解決のポイント

  • AGCが開発した「AMOLEA® 1224yd」はGWPが1以下と環境負荷が低いフッ素系媒体

  • 規制の対象外物質であり各種法規制に非該当であった

  • 低沸点、不燃性、低毒性で船舶用ORC発電の媒体に最適だった

ついに見つけた!規制対象外で安定供給が可能な低沸点フッ素系媒体

選定を進める中で、F氏は以前足を運んだ素材系の展示会で、AGCが環境対応型フッ素媒体を紹介していたことを思い出し、早速、同社に問い合わせてみることにしました。

「問い合わせてみて本当によかったです。窓口のAGCの担当者からは、そういった課題なら環境対応型フッ素系冷媒『AMOLEA® 1224yd』が最適なのではないかと、すぐに提案書とデータ類が添付された資料を送ってくれました。この冷媒は不燃性媒体であり、かつ驚いたのはGWPが1未満という低環境負荷物質でした。モントリオール議定書キガリ改定において規制対象となったHFC245faとは異なり、長期間安定した供給が可能だったのです」(F氏)

沸点15℃と、物性値はHFC245faに非常に近しい媒体であり、低温域の熱源活用出来る、まさに理想的なORC作動媒体でした。さらにフッ素媒体の中でもトップ水準の安全性(現場作業環境濃度/許容濃度上限値1000ppm)でもありました。

その後も何度かAGCと打ち合わせを重ね、媒体選定に必要となる詳細データや材質適合試験等のテクニカルサポートを実施してくれた事もあり、F氏もAMOLEA® 1224ydに大きな手ごたえを感じます。部内でも協議した結果、P社としては今回AMOLEA® 1224ydを冷媒とする船舶用ORC発電装置を提案することにしました。

「環境への負荷低減の観点から、船舶業界のみならずさまざまな分野で、廃熱活用のニーズは年々高まっています。今後は他産業用途向けにも、環境にも配慮され、安心して利用できるAMOLEA® 1224ydを用いたORC発電のPRを積極的に進めていく予定です」(F氏)

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