課題解決事例

産業用コンベアベルトの寿命を延ばしたい・・・
接着性フッ素樹脂水系ディスパージョンが解決!

産業用機械メーカーX社
製品開発部

解決

解決のポイント

  • AGCのPTFEディスパージョンとEA-2000水系ディスパージョンの組成物は、接着強度が非常に高く、コンベアベルト表面塗布層の剥離を抑えることが可能

  • 過酷な環境下でも塗布層がはがれにくく、ベルトの交換頻度が減少し、生産性がアップした

ライン停止の不安を払拭!『接着性PTFEディスパージョン』で理想の接着強度を実現

広範囲に情報収集を進める中、N氏は知り合いからAGCのフッ素樹脂「Fluon+EA-2000水系ディスパージョン」の評判を聞きつけます。最近開発されたというEA-2000水系ディスパージョンは、“フッ素樹脂は接着しない”という既成概念を覆す、良好な接着性を備えていました。

現状の課題解決の可能性を感じたN氏は、すぐにAGCに問い合わせてサンプルを提供してもらいました。そして、既存のPTFEディスパージョンにEA-2000水系ディスパージョンを混ぜ合わせ、いくつか試作を進めます。

「PTFEディスパージョンとEA-2000水系ディスパージョンの組成物は、PTFEの特性を生かしつつ基材との高い接着が可能な、いわば『接着性PTFEディスパージョン』といえるものでした。この接着性PTFEディスパージョンを使用すれば、課題だった接着強度を実現できるのではないかと期待しましたね」(N氏)

早速、試作中のコンペアベルトに接着性PTFEディスパージョンを塗布して評価してみました。すると、想定以上の接着強度が実現し、ベルトの劣化を抑えることができると実感できたのです。
「この接着強度であれば過酷な環境下でも塗布層がはがれにくく、ベルトの交換頻度が減少します。ライン停止への不安も少なくなりますので、得意先が生産性を上げ、増産に踏み切れると確信しました」(N氏)

得意先へ報告を兼ねてこのコンペアベルトを試してみてもらったところ、高評価を得ました。現在は改良を加えながら最終製品を製作中です。

また、この接着性PTFEディスパージョンは、金属やガラスなど従来は接着しづらかった材料に塗布しても、十分な接着強度が実現できることをAGCから教えてもらったN氏。他の部品にも応用することで、今回と同様に交換頻度低下による生産性向上を実現するため、開発を進めています。

この課題を解決したソリューション

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