【ガス】R-407C <一般名 > フッ素系ガス R-407C

製品概要

R-407Cは、空調機や中温度域に使用される冷蔵機器に使用されるR-22の代替冷媒として開発されたR-32、R-125、R-134aの3成分からなる非共沸混合冷媒であり、空調機、チラー、自動販売機などの冷媒として優れた特性を有しています。

特長

HFC系混合冷媒の構成と特長

項目R-407CR-407CR-404A
組成*
[wt%]
R-3223±2-
SAMPLER-12525±244±2
SAMPLER-134a52±24±2
R-143a-52±1
標準沸点 [℃]-43.8-46.6
露点沸点温度差**[℃]7.10.8
混合形態非共沸擬共沸
取り扱い要注意比較的容易
用途空調・冷蔵冷凍・冷蔵

*:ASHRAE SSPC-34公差
**:101.3kPa

R-407C 空調・冷蔵 パッケージエアコン・業務用冷蔵庫・自動販売機
R-404A 冷凍・冷蔵 ショーケース・車載冷凍機・業務用冷凍庫

R-407Cを構成するR-32、R-125、R-134aはオゾン破壊係数がゼロであると共に地球温暖化係数が小さく、地球環境に対してやさしい冷媒といえます。
また、R-407Cは、圧力、能力、効率などの特性がR-22に極めて近い特長を有しています。
R-407Cは、従来R-22で使用されていた鉱物油やアルキルベンゼン油に対して相互溶解性を有していない為、ポリオールエステル油等の相互溶解性を有する合成油を使用するか、又は圧縮機への油戻りの工夫を行う必要があります。
R-407Cは非共沸混合物であため、容器から機器への充填は、組成変化を少なくするため、必ず液相から行う必要があります。
R-407Cを気相から充填した場合、大きく異なった組成となり、十分な性能が得られないばかりでなく、故障など多大な悪影響を与える恐れがあります。
成分名化学式化審法番号安衛法番号CAS No.含有率
HFC-125CHF2CF32-37132-(13)-91354-33-623~27%
HFC-32CH2F22-37052-(13)-3675-10-521~25%
HFC-134aCH2FCF32-35852-(13)-48811-97-250~54%

主な用途

冷媒(パッケージエアコン、業務用冷蔵庫、自動販売機など)

荷姿

ボンベ 10kg, 20kg, 100kg, 1,000kg
NRC 10kg

物性

- 物性 -

- 材料適合性 -

- 安定性 -

冷媒物性計算ソフト(ARPUS)

ARPUS は、AGCフルオロカーボン製品の温度ー圧力計算が可能なソフトウェアです。空調機器開発・設置の際に確認が必要となる、飽和温度→飽和圧力、飽和圧力→飽和温度の表示や、過熱・過冷却度の計算が可能となっています。免責事項をご確認の上、ご使用ください。

*PC、スマートフォンの両方でご使用いただけますが、ご使用の際には、インターネット環境が必要となります。

使用上の注意

ご使用になる前に「安全デ-タシ-ト(SDS)」を必ずお読み下さい。

R-407Cは、高圧ガス保安法に該当するため、高圧ガス保安法を守って使用すること。
R-407Cが多量に漏れた場合、酸欠の恐れがあるため、速やかに現場より風上または高い所に避難すること。
R407Cを吸入すると刺激を受ける可能性がある。また、高濃度のR-407Cを吸入した場合、窒息や心臓発作を引き起こし、不整脈の原因となる可能性があるため、十分な注意が必要である。R407C使用に際しては適切な換気を十分に行う必要がある。
なお、高濃度のR-407Cを吸入した場合には、新鮮な空気の場所に移し、安静にさせた上で、専門医の診断を受けること。
R-407Cの蒸気は目や皮膚に刺激を与えることがある。また、液体が目に入ったり、皮膚に接触した場合は凍傷になる恐れがある。
適切な保護具を着用の上、作業を行う必要がある。
目に入った場合は、直ちに清浄な流水で15分間以上洗い流すこと。皮膚に接触した場合は、患部を多量の水で十分に洗い流すこと。
なお、目に入った場合や多量に皮膚に接触した場合は専門医の診断を受けること。
R-407Cは米国ASHRAEにおいて、不燃性に分類されている。
しかし、R-407Cを空気と混合の上、加圧した場合、可燃性になる可能性がある。決して、R407Cと空気を混合してはいけない。
R407Cは、燃焼性を持たない組成に設定されているが、異常な取り扱いを行った場合、燃焼性を有する成分が高濃度となり、燃焼範囲を示す可能性がある。適切な取り扱いを行う必要がある。
R-407Cは、通常の使用条件においては十分な安定性を有しているが、裸火や高温の金属などに曝露された場合、分解を生じ、有毒で刺激性のある化合物を生成する可能性がある。これらの刺激臭を感じた場合には、速やかに現場より風上に避難すること。
容器は安全性の高いものであるが、使用を誤ると大きな事故の原因となる。十分な注意が必要である。
落としたり、倒したり、強く叩いたり、転がしたりしないこと。
40℃以上に加熱しないこと。
使用しない時は、バルブをきつく閉め、バルブキャップをつけること。
通気の良い冷暗所に保管すること。
関係者以外の人が誤って取り扱うことがないように配慮すること。

生産工場

■AGC株式会社(日本)千葉工場

その他

本製品は工業用品であり、メディカル用途を想定して開発・製造を行ったものではございません。
細かい製品情報はSDSをご覧下さい。

容器引取り依頼

問い合わせ先

営業窓口電話番号
北海道~関東地区本社:ガスグループ03-3218-5856
中京地区名古屋支店052-583-2922
大阪以西 大阪支店06-6373-5842
九州地区福岡支店092-260-8120